視界が制限され、ドローンの飛行はリスクあり

1. ドローンの夜間飛行は原則禁止です

航空法において、ドローン(無人航空機)の飛行は「日出から日没まで」と定められています。つまり、日没後の夜間飛行は、特定飛行(リスクの高い飛行)に該当し、原則として禁止されています。


しかし、適切な許可・承認を得ることで、夜間でもドローンを飛ばすことが可能になります。


「夜間」の定義とは?
国立天文台が発表する「日の入り」から「日の出」までの時間を指します。


注意点: 肉眼で明るく見えていても、公的な「日の入り」時刻を過ぎれば夜間飛行扱いとなります。数分の誤差が法違反になるため、事前の確認が必須です。


2. 夜間飛行に必要な許可・承認と条件

ドローンで夜間飛行を行うためには、地方航空局長の承認を受ける必要があります(包括申請または個別申請)。承認を得るためには、以下の基準(機体・操縦者・安全体制)を満たさなければなりません。


① 機体の基準
夜間でも機体の位置や向きを視認できる装備が必要です。


灯火の装着: 航空機からの視認性を確保するための灯火(ナビゲーションライト等)が義務付けられています。


② 操縦者の技能
視界が制限される中での高度な操縦技術が求められるため、事前に飛行マニュアルに定められた夜間飛行訓練を行う必要があります。


③ 安全管理体制
補助者の配置又は立入管理措置原則の必要があります。


離着陸場所の照明: 離発着ポイントには十分な照明を確保する必要があります。


3. 夜間飛行のリスクと安全対策

夜間飛行は昼間に比べてリスクが格段に高まります。許可を取得した後も、以下の点に注意してください。


距離感の喪失: 暗闇では障害物との距離感が掴みにくくなります。昼間のうちに下見を行い、電線や樹木の位置を把握しましょう。


機体のロスト: LEDライトが見えていても、機体の「向き」を見失うことがあります。
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